オランダへようこそから考える発達障害を受け入れること
「オランダへようこそ」という詩を知っていますか。オランダへようこそはアメリカの作家のエミリー・パール・キングスレのこどもがダウン症をもって生まれたという実体験がもとになっていて「障害がある子を育てる」ということについて書かれた詩です。
ドラマ・コウノドリ3の最終回で流れたことでも知られていて大きな反響がありました。
息子が早産で超出生体重児として生まれて生きていくことの難しさ、たとえ命を繋いだとしても後遺症、障害が残ってしまうことをいっぺんに受け入れなければなりませんでした。早産児でなくてもこどもの障がいと向き合うこともあります。
私たち母親はどこまで覚悟をもっているのでしょうか。頭では分かっていても心がついていかない、こんなはずじゃなかった、どうして私だけ、世界の片隅にひとりぼっちで取り残されてしまったかのような感覚。誰もが感じることではないでしょうか。そもそも障害を受け入れるとは一体何なんだろうか。答えなんてないのかもしれません。自分で納得する答えを探し続けないといけないのかなと思っています。
早産で生まれた息子が元気に走り回っている、言葉を話している、それでも早産で生まれたことはなかったことにはできないのです。発達につまずきが見える度になかなか受け入れられず、ちゃんと産んであげられていたら今頃どんなだっただろうとバカな考えさえ浮かんできてしまいます。
でもこのオランダへようこそは、障がいはほんの僅かなできごとのひとつにすぎないことを伝えてくれているような気がします。イタリアへ行くつもりがオランダへ来てしまった。ただそれだけと。知らないから恐れしまうだけで、知れば素晴らしいことがたくさんある。そう思えるようになるには凄く時間がかかる事だと思います。きっとこの詩も子育てをしながらこどもと障害に向き合って紆余曲折の末にできたものかもしれません。でも私にとって明るい道しるべになったことは確かです。
このオランダへようこそを批判する声があるようにそれだけ障害についての考え方は人それぞれなんです。障害があってもそれぞれに性格や個性も違うし、発達のスピードも違う。親にとっては子どもの障害が重い、軽い、それだけでも全然感覚が違うものです。
私は息子を育てていく中で、発達障害はこれまで自分自身の気の持ちようだと何度も感じてきました。結局周りがなんて言おうが関係なくて自分が納得して受け入れられればそれでいいんですよね。このオランダへようこそにだって受け入れるツールのひとつなだけで。それでもこれまでにたくさんの人の心を軽くしてきたことは事実なんです。他にも納得できる理由があればどんな方法だっていいわけです。子どもがいてくれることが楽しい、よかったと思えればいいんじゃないでしょうか。だから障がいの受け入れ方に必ずこうしなさい、考えなさいなんてことはないんです。
ただ、障がいを知らずして批判したり障がいをもつ子どもの親同士が傷つけあうことはしないでほしいと思います。障がいに悩む親の想いに軽い、重いなんて比較できないんですから。子どもとの関係をそれぞれの形で築いていけばいいと思っています。
神奈川県立こども医療センターNICUブログのママのコメント
オランダへようこそについてお友達のママさんのコメントが神奈川県立こども医療センターNICUブログで豊島先生が紹介しています。このママが豊島先生にオランダへようこそを紹介してドラマ・コウノドリに採用されました。息子と同じ時をNICUで過ごしてお子さんをとても大切に優しく見守っている姿が印象的でした。オランダへようこそと共にご覧ください。
オランダへようこそを初めて読んだ時は衝撃的で「そうか、こういうことなんだ」って思ってなんとなく気持ちが軽くなりました。低体重児用の肌着を通してNICUの赤ちゃんとご家族に触れ合えると私もみんな頑張ってる!と励まされます。全ての赤ちゃんとその家族が生きやすい社会になることを願っています。
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ベビーストリアでは、低出生体重児(未熟児)をもつお母さんが、それぞれの不安や葛藤をひとりで抱え込まなくていいように、インスタグラムでママたちの繋がりを大切にしています。インスタグラムで赤ちゃんの様子を発信して、肌着を通してママ同士が赤ちゃんの成長を喜びあっています。小さな赤ちゃんを出産するとNICUでの過ごし方や赤ちゃんの成長で気になること、悩みは様々あります。子育ては簡単ではありません。ママ同士が悩みや不安を共有することで不安な気持ちを癒せるような取り組みを目指しています。
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